右コーナー(カーブ)に苦手意識を感じるのは? 【その11】

右コーナーがなんとなく苦手・・・
苦手というほどの意識はないけれど、左コーナーに比べると・・・

という人も少なくないようですが、これ、あまり気にしない方がいいです。
結論から言えば、左右対称に曲がるなんて、あり得ないことなのです。

そもそも、人間の身体が自体が、厳密には左右対称でないのですから。

また、人には、右利き左利きがあります。

手や腕は、右利きの人が圧倒的に多いのですが、
足(脚)になると、左利きの人がほとんどです。

つまり、効き足は左。

だから、支えが信頼できる、左側に傾いているほうが安心なのです。
(コーナリング中のバイクを支えるほど力はありませんが・・・)

また、左コーナーと右コーナーでは、
アクセル操作をする右手首の角度が異なってきます。

身体が内側にすれたとき、
コーナー外側に右手がくる左コーナーの方が、なんとなく操作しやすですよね。

右コーナーでイン側に身体がずれた状態だと、右手が、ちょっと窮屈な感じ。

慣れれば、別に大したことではありませんが、
人は無意識に、この何となくを感じていることは多いです。

さらに、日本では自動車は左側通行ですから、
必然的に、左コーナーは小回り、右コーナーは大回りになります。

極端な言い方をすれば、

左コーナーは、ヘアピンやタイトコーナーで、
右コーナーは、高速コーナー。

進入速度が違います。(またはその感覚)

左コーナーの方が、しっかり減速していることが多く、
より低い速度で、効き足側に傾けるのですから、
右コーナーより左コーナーの方が安心感があって当然です。


また、道路は平坦ではなく、水はけを良くするために、
中央(センターライン)を僅かに高くしてあります。

中央(センターライン)から、左右に下がっていく構造です。

つまり、左コーナーは曲がりやすいバンクで、右コーナーは逆バンク。
(高速道路は一方通航なので左右どちらも緩いバンク)

グリップ感に不安を感じて当然ですよね。

さらに、左側通行ゆえに、
右コーナーでは、コーナー外側が崖・山壁である場合もあり、
コーナー外側に空間がないことが多く、

対して、左コーナーでは、対向車線という空間があります。

もちろん、対向車線に出ることは、命にかかわるほどの危険行為ですが、
「空き」があるという視覚感覚は、やはり無視できません。

これらのように、すべての状況が、
右コーナーと左コーナーでは同じではありません。

レーシングライダーでも、左右のコーナリングフォームは対象ではないのです。

右コーナーが、左コーナーと同じように走れないのは、当然のこと、
右コーナーと左コーナーは別物、走り方も違うと考える方がいいかもしれません。

そういうものだと割り切って、あまり気にしない方がいいです。
「気のせい」にするのも、一つの手かもしれませんね(笑)

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その11 右コーナー(カーブ)に苦手意識を感じるのは・・・



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